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(イタリアン)エノテーカ・ピンキオーリ 東京店

「エノテーカ・ピンキオーリ 東京店」 ☆☆

 五年ほど前になるが「ゴージャスめし」(引兼憲史・倉田真由美)という漫画本が出版された。その本には十八店ほどの有名な料理店が風刺をきかせ紹介されていた。本日訪れた料理店も、華やかで贅沢なイメージしか浮かばないレストランである。連れと二人、ゴージャスな晩飯を期待して銀座にあるイタリア料理店「エノテーカ・ピンキオーリ」を訪問した。

 八月中旬の東京は、気温が連日三十度を超える油照りの夏だ。この時節ジャケットを着用するのはまこと億劫である。レストラン予約の当日、ドレスコードの有無を連れに確認してもらうと、カジュアルな装いで構わないと聞き及んで安堵した。件のレストランは、銀座五丁目のファッションビル「銀座コア」七階にある。四階にある香老舗「香十」は時々利用しているので、私には多少馴染みのあるビルだ。

 東京では最高級といわれるイタリアンを訪れた筈だが、このビルを利用する若者たちとエレベーターを共用するのには、いささかの抵抗を感じたが、七階で扉が開くと目の前には別世界が広がった。レストランは三百五十坪ほどのワンフロアーで形成され、エントランスで名前を告げると女性スタッフがダイニングルームへと案内してくれる。重厚で落ちついたラウンジは、ワイン貯蔵室を兼ねた十四メートルほどのトンネル通路を経て、ダイニングへと繋がっている。客に非日常なインパクトを与える、このレストランの仕掛け(内装演出)は十分に成功しているようにも思えた。

 アンティークな家具や調度品などで瀟洒に設えられたメインダイニングは、天井高もあり広々として、磨き抜かれたウッディーフロアなど、その居心地は良さそうに感じた。このレストランのディナーコースは、一万円、一万五千円、二万円などがあり、本日は「私達のスペシャリティー」という二万円のコース料理を予約しておいた。更に、このコースメニューに合わせて、選りすぐりのワインを用意するワインテイスティングコース(二万円・グラスワイン4杯)があるというので追加した。卓上のグラスにスプマンテが注がれて晩餐が始まる。本日供された料理はつぎのとおりだ。

 ストゥッツィキーノ「赤肉メロンのガスパチョ・ソーセージのカナッペ・玉葱ムースのカナッペ」

 アンティパスト①「エスプレッソコーヒーに漬け込んだフォアグラ 赤ワインのクロスティーノとイチジク」

 アンティパスト②「オマール海老とモッツァレラチーズのサラダ 桃とトマトのパッサート」

 魚料理「アワビのロースト、セロリのコンフィと赤ワインソースと共に」

 パスタ「アーティーチョークを詰め込んだタリアッレ 手長海老、ブラックオリーブとトマト和え」

 肉料理「宮城産古川牛ヒレ肉 旬野菜、エキストラヴァージンオリーブ油と共に蒸し煮 グリーンソースを添えて」

 「お好きなチーズをワゴンより」

 ドルチェ「デザートメニューよりお気に入りの一品を」

デザートはすべて連れに譲って、私は樽熟のグラッパ(二千五百円)を舐める。

 「自家製チョコレートとエスプレッソダブル」

料理全体の印象は、素材に拘ったという料理は、どれも満遍なく美味いものに思われたが、ずば抜けて美味しいインパクトのある料理などはなかった。食後はボリュームたっぷりのコース料理とも相俟って、まるでクラシックフレンチを食べた後の様に、私にはかなり重いものに感じられた。

入れ代りに四、五名の男性スタッフが応対したサービスレベルは、スタッフによりサービスのレベルに格段の差を感ずるものである。客に緊張が伝わってくるような不自然なサービスや、中には多少慇懃無礼な印象を受けたスタッフもいたが、メインのカメリエーレは大変に親切丁寧な御方であった。

料理に合わせて選りすぐりのワインを提供するはずの「ワインテイスティングコース」も、通り一遍にワインの銘柄などを説明するに止まり、さして料理に合ったワインを用意しているように思えなかった。数年前にフランス料理店『シェ松尾 松濤レストラン』で、シニアソムリエの方が料理に対し、まこと丁寧な補足説明をおこない、レクチャー選定してくれた頃合いの六種類のワインの味は、今でも忘れられないものがある。

そして『ジョエル・ロブション』の「同じ料理でも、意識して味わって頂けると全然違うはずです。だから私達は提供する料理を良く理解して、お客様に説明したい。」と熱く語った若いギャルソンの姿を思い出していた。本日の「エノテーカ・ピンキオーリ 東京店」は、料理やサービスなど、私は支払った勘定の額に見合う満足など、殆んど感じることが出来なかったように思えた。

 (お店の紹介)

イタリア料理「エノテーカ・ピンキオーリ」

東京都中央区銀座5-8-20 銀座コアビル7階

TEL 03-3289-8081

定休日 無休 (予約した方が望ましい)

私達は、「私達のスペシャリティー」の二万円コースに、「ワインテイスティングコース」二万円を組み合わせ、92,289円でした。

ホームページの「東京食道楽記(極上の味を求めて)」では、男女二人が、それぞれの視点から、食べ歩きの原稿を書き上げております。興味のある方はご覧になってください。
http://www18.ocn.ne.jp/~gokujyou/

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コメント

イタリア料理「エノテーカ・ピンキオーリ」
素晴らしいレストラン ご紹介 有り難うございます

アーティーチョークを詰め込んだタリアッレ 手長海老、ブラックオリーブとトマト和え
手が込んだパスタ うれしいですね

投稿: ryuji_s1 | 2009/08/23 10:18

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